6月12日、原英史の反論

6月11日の毎日新聞記事について、昨日、反論文を掲載した。
 再び12日の毎日新聞で、虚偽と間違いに基づく記事が掲載されたので、これについても反論しておく。

 12日記事は、「政府、特区審査開催伏せる」との見出しで、ヒアリング隠し云々の指摘がなされている。
 制度を説明しておくと、こういうことだ。特区のプロセスでは、広くさまざまな提案を受け付ける。中には、提案者が、提案内容を公開しないでほしいと希望することもある。こうしたときは議事を非公開にすることがある。全く非公式に話を聞くこともある。例えば、業界の実情について内部通報に類する話を伴うような場合、話をしたこと自体が漏れないようにしてほしいと希望されることもある。そうした提案・情報提供を含め、さまざまな話を聞いて認識・理解を深め、その上で、関係省庁と議論していくのが、規制改革の要諦だ。
 毎日記事では、「原が関わっている怪しい案件だったので、ヒアリング隠しをした」というストーリーにしたいらしいが、全く関係ない。今回もまた、間違いか思い込みに基づく記事だ。

 真珠事業者に対し、私が提案を勧めた、助言を行ったといったことも、なにか怪しいことのように記載されている。昨日の反論文で記載したとおり、特区制度に関する情報提供や助言は、委員の務めだ。私は、知り合いだろうとなかろうと、規制改革提案に関連しそうな人と話せば、提案を行うよう勧めるし、助言もする。
 提案ヒアリングは、「審査・選定」を行うわけでなく、規制所管省庁との議論に備えた準備だ。提案を認めるか認めないかを決定するわけではない。この点、補助金の申請などの審査とは全く違う。昨日の反論文でも書いたが、この記事を執筆している記者は、やはり規制改革プロセスと補助金申請や許認可などのプロセスの区別がついていない。
 なお、記事の中では、私が「台本」を作り、「NGワード」を教えたなどの記載がある。そんなことまでしたことがなく、これは事実でない。ほかの自治体・企業・団体の方々から、そんなサービスを期待されても対応できないので、念のため申し上げておく。
 また、私が「特区ビズ社を指導役として紹介した」との事実もない。念のために確認したが、特区ビズ社と同事業者との間で、コンサル契約締結や金銭のやりとりは一切存在しない。私が、特区ビズ社に顧客を紹介したかのようなことを書かれているのも、極めて遺憾だ。

 昨日の反論文で、私は特区ビズ社と特に「協力関係」にないことを説明した。毎日新聞記者は、この反論文を読まれたようだが、相変わらず「協力関係」と記載されている。何をもって「協力関係」といっているのか、わからない。
・私が、特区に関する情報提供・助言を行っていることが「協力関係」というなら、説明しているとおり、私は広く自治体・企業・団体に対し情報提供・助言を行っている。
・特区ビズ社の社長は以前からの知り合いだが、そんな会社は無数にある。
・また、昨日の記事では「事務所が同じ」といったことも妙に強調されていた。念のために繰り返しておくと、私は、本業のかたわら、複数の団体などで役職を務めてきた。その中のひとつだった政治団体が一時期、特区ビズ社に事務作業などを委託していたことがあった。実質的にオフィスを構えるよう団体でなかったので、事務作業などの委託の一環で、登記上の住所もおいていた。別に私が同じ事務所で、特区ビズ社の人たちと机を並べたわけでもなんでもない。ほかにも、私が役職を務める団体で登記上の住所を他企業などにおいているケースがあるが、それは私個人との「協力関係」を全く意味しない。

 根拠なく「協力関係」などという言葉を用い、あたかも私が同社と一体であったかのような記事を掲載するのは、不当極まりない。また、あたかも私が提案に伴い食事供応を受けたかのような記事を掲載されたのも、極めて遺憾だ。その根拠がいかにいい加減かは、昨日の反論文で記載したとおりだ。念のため再度申し上げておく。